いのうえ歌舞伎・壊(Punk) 蜉蝣峠
観劇日・・・2009年4月25日 劇場・・・梅田芸術劇場メインホール
作・宮藤官九郎のいのうえ歌舞伎
蜉蝣峠(かげろうとうげ)に一人の男がいた、名は闇太郎。彼は「蜉蝣峠で待つ」という言葉以外の全ての記憶を失くしていた。
そこに旅役者・銀之助が通りかかり、2人で旅をすることになる。銀之助は座長の妻と浮気をしたということで、ドサ周りの一座から放逐されていたのだった。
この2人がたどり着いたところは"ろまん街"。この街は先代親分が亡くなった後、天晴組と立派組が街を二分して跡目争いをしていた。
天晴組は先代の息子、立派組は先代の娘婿が取り仕切っていた。
この街の居酒屋の親父が闇太郎のことを覚えていた。先代親分がやられた日、蜉蝣峠を越えて直訴状を代官に届けようとしていた少年が闇太郎だったのだ。
その時闇太郎は蜉蝣峠で、村の幼なじみのお泪と待ち合わせの約束をしていたのだった。しかし親分を初めとする大量殺人の事件に巻き込まれてしまったのだ。
再会したお泪は天晴組で働いていた。記憶喪失の闇太郎と再会し、恋心が再燃するお泪。そんなとき立派組が営んでいた女郎屋から帰る途中で代官が殺されるという事件が起こる。この事件を解決したとして闇太郎が一躍ろまん街の英雄となり、お泪と夫婦になって立派組を引き継ぐ。
そんな中、自分こそ本物の闇太郎という男が現れる。では記憶喪失の闇太郎は一体誰なのか…という展開でした。
ミステリーと純愛に無差別殺人という時事性を絡めて、劇団☆新感線流に味付けしたという芝居でした。
今まで見てきた新感線の芝居では、ゲストが主役で古田さんたちが脇を固めるというパターンが多かったので、主役を古田さんががっつり演じておられるのに珍しさを感じました。
ゲストの堤真一さんは、天晴組の親分でもあり、闇太郎とお泪が子供のころ暮らしていた村で起きた一揆を壊滅させるための虐殺事件に絡むキーパーソンの役でした。なんといっても最後に闇太郎相手に舞台中を処狭しとくり広げる立ち回りが素晴らしく、堤さんで無ければこれほどの立ち回りをこなすことは難しいのではないかと思いました。ちょっとでも気を抜けば怪我でもしかねないほどの速さと手数。素晴らしかったです。
お泪役の高岡早紀さんは、こんな女性に一途に思われたらどんな男性でもいちころだろうなというコケティッシュな魅力が溢れていて、それが演技なのかご本人の持っているものなのかは、私の目からは判断できなかったのですが、でもたくさん女優さんがいる中でもこのような雰囲気を持ってる人って、そうそういないよなぁと思いながら拝見しました。
女形・銀之助役の勝地涼さん、男の姿をしているけれど実は立派親分の娘役の木村了さん。木村了さんはテレビでも女性的な役が多かったりするので、今回の舞台でもこんな複雑な役が回ってきたのかもしれません。今流行のBLを意識したカップルっていうことなのでしょうか。
でも芝居の流れからいって、普通の男の子の役でも全然問題はなかったと思いました。








観劇日…2006年7月1日