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2013年5月 6日 (月)

モジョミキボー

観劇日…2013年2月17日
劇場…インディペンデントシアター1st

 舞台は1970年の北アイルランド。当時、北アイルランドではプロテスタント系とカトリック系の住民の抗争が続いていた。そんな時代に育ったモジョとミキボー。
 
 一人で町を探検していたモジョは、空き地で一人ヘディングしていたミキボーと出会う。ミキボーはガキ大将ファックフェイスと争っていた。ミキボーの自転車をファックフェイスが盗んだと思っていたのだ。それでファックフェイスのサッカーボールを盗んで他所の家に蹴りこんでしまう。
 ファックフェイスと対立状態のミキボーはモジョを仲間に引き入れる。

 子供は土曜午前中のバットマンやスーパーマンの映画しか見られないのだが、映画館のモギリの女性と館主が浮気しているのを見つけたモジョとミキボーは、そのネタを元に「明日に向かって撃て」の映画を見ることができる。
 この映画に影響された二人は、ファックフェイスたちと決闘したり、秘密基地を作ってみたり、バスに乗って遠くの町まで冒険に出かけたりする。

 この少年たちは家庭的には恵まれず、モジョの父親は女性とダンスすることばかり考えていて、モジョはアリバイに利用されたりする。母親もそれを薄々感じているようで、いつもタバコを吸いながら、物憂げに外を眺めていた。
 ミキボーの父親はいつも居酒屋で飲んだくれていて、新たな一歩を踏み出すためにオーストラリアの親類を頼って行こうと口にするばかりで、何の行動も起こそうとはしない男だった。

 そんなある日、ミキボーの父親がいつもいる居酒屋が爆破され、父親が亡くなってしまう。この事件がきっかけでミキボーはファックフェイスの仲間となり、モジョがミキボーの自転車を盗んだと言い始める…。こうやって2人の友情は終わってしまう。

 1970年に小学生ぐらいだったモジョとミキボー。たぶん私と同じ年ぐらいだと芝居を見た後気が付きました。あのころ私たちは大阪万博が最大のイベントで、誰それは毎週行ってるとか外人さんのサインを集めてるとか、月の石を見たとかそんな話題が学校で賑やかに話されていました。そんなのんびりした子供時代を送っていた同じ時に北アイルランドでは抗争で親を亡くした子供がいたことに改めて思い知らされました。
 そんな大変な時代に生きていたのに、でもやっぱり子供で秘密基地を作ったり、喧嘩したり、そこは洋の東西を問わないんだなと知りました。

 モジョミキボーは浅野雅博さんと石橋徹郎さんの自主公演。「明日に向かって撃て」の映像も浅野さんと石橋さんが真似て、なんだか学生が文化祭用に作ったような素人臭いのが面白くも有り懐かしくも有りという感じでした。この二人でモジョミキボーを含む男女18役を演じられました。文学座に所属しておられるお二人なので、普段女役をなさることはあまり無いと思いますが、花組芝居をちょくちょく拝見してる私としては、このお二人の女役も違和感なく演じられていると思いました。
 自主公演で、演出が鵜山仁さんというのは贅沢ですよね。

 関西は東京のように小劇場向けのメジャーな劇場がありません。今回使用されたインディペンデントシアターも知る人ぞ知るという劇場で、私も初めて入ったのですが、元はビデオ店だったものを改造したもののようで駅からは近いものの、ちょっと場末な雰囲気がありました。そんな場所でも3日間満席となり、大阪にもコアな芝居好きの人がいてはるんやなと思いました。そして大阪文学座支持会の皆さんもいらっしゃっていて、文学座とファンが永年培ってきたつながりの深さが感じられました。

 
 

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