観劇日・・・2009年1月12日
劇場・・・シアタードラマシティ
ストーリーは16世紀大航海時代の海賊たちをテーマにしたものでした。
"ジョリー・ロジャー"とは、黒地にどくろを白抜きにした一目で海賊と判る旗のこと。
ただこの芝居ではこの海賊旗を作った人間がジョリー・ロジャーという名前で、シルバー、ゼロの3人で海賊として活躍していた。
ダムストリームという強力な渦を発生させながら南下してくる海流に乗り、白鯨を引き連れて現れるグラスボトルアイランド。海賊憧れのこの島を見つけた3人は、果敢に挑戦したのだが、強力な渦に飲み込まれてしまい、遭難してしまった。
なんとか生き延びたシルバーがシーグル・ウィーウィー号の船長となり、海賊を続けており、シルバー船長の男気に惚れた男たちが集まった。
ある日、シルバー船長たちは波間に漂っている遭難者を引き上げる。その男はシルバーたちに襲い掛かるが、途中で力尽きて息絶えてしまう。この男はダイヤモンドで出来た剣とグラスボルトアイランドが描かれた古地図を持っていた。
古地図にはギリシャ文字が書かれていたので、港の居酒屋の女主人からギリシャ語が読める男の子を買い取る。
シルバー船長は、ダムストリームで遭難した経験があるので、なんとしてでも大船を手に入れたいと思っていた。そこで元神父の詐欺師・キットがフランス貴族に化け、英海軍の将軍を騙して、フリーゲート艦を手に入れようとする。
フリゲート艦とダイヤモンドの剣を交換しようとしたのだった。しかし嘘がばれグラスボトルアイランド探しに英海軍も参戦する。
ギリシャ文字の意味も判り、航海を続けるシルバー船長の前に白鯨の群れが現れグラスボトルアイランドが近くにあることを知る。そしてグラスボトルアイランドに上陸したシルバー船長たちは、古地図に書かれていた指示通りにグラスボトルアイランドの中を進んでいった・・・。
初めて拝見した劇団ファントマなので、ちょっと手探り状態での観劇となりました。
出演者も主演の上杉祥三さんやWAHAHA本舗の佐藤正宏さん、宝塚出身の日向薫さんなど多彩な顔ぶれを揃えたプロデュース公演だったというべきでしょうか。
伊藤えん魔さんを含めて座長クラスの俳優が3人も揃う、それも小劇場系とはいえ少しずつ毛色の違う劇団の座長なのが面白い顔合わせでした。
しかし海賊が活躍する冒険活劇という世界に私自身あまりなじみが無いので、作品自体にそれほど興を覚えるというところまでは行きませんでした。映画と違い舞台という空間で地球サイズの壮大な海や白鯨、巨大な海流を自分が想像できなかったからかもしれません。
そして小劇場系の芝居となるとどうしても劇団☆新感線と内心比較してしまうのですが、劇団☆新感線ほど突き抜けているともいえず、あともう一歩かなぁという気がしました。
さて作品の題名は「ジョリー・ロジャー」であり、ジョリー・ロジャーと名乗る人物も出てくるのですが、主役はシルバー船長でした。シルバー船長役の上杉さんは、昔取った杵柄なんていうと失礼かもしれませんが、演技にせよアクションにせよ、エネルギッシュでさすが夢の遊眠社出身と思いました。
WAHAHA本舗の佐藤正宏さんは、英国認定の海賊でシルバー船長のライバルとも言うべきキャプテン・ヨーホー役。佐藤さんは手堅いです。
テレビでも舞台でもきっちりご自分の演技スタイルを貫かれていて、笑いを取るツボを心得ておられるし、海賊の船長らしく若い子達を引っ張っていくところなど拝見していても頼もしかったです。
伊藤えん魔さんは、海賊を狙う賞金稼ぎなのに、文学好きで話が面白ければ、捕まえた海賊を放してやろうとするシーンをメインに出てこられました。そこで捕まえた海賊の首にカイロをぶら下げ、「水が欲しいなら話をせよ」と迫りながら、自分でがぶがぶ水を飲んでいくのですが、水を汲む少女が、水以外に怪しげなものを伊藤さんに飲ませていくというようなコントで楽しませてくれました。他の役者さんたちとあんまり絡みがなかったのはちょっと残念な気がしました。
大英帝国海軍のワーズワース提督役の清水宏さんの癖のある演技も面白かったです。他の役者を飲んじゃう勢いでした。
日向薫さんは居酒屋の女主人の役だったのですが、出番が少なくてもっと拝見したかったです。
シルバー船長の腹心、元牧師の海賊キット役の萩野崇さん、今までイベントしか拝見してなくて、舞台での演技はどんなもんなんだろうと思っていたのですが、発声も動きもちゃんと舞台の寸法になっていて安心しました。初っ端にかなりの量の独白があって、ちゃんと全部しゃべれるのだろうかと、ハラハラもしてしまいましたが。気持ち良さそうに芝居していたのが何よりでした。
ギリシャ語が読める少年ボニー役のTakuya君。おじ様ばかりの出演者の中でよくがんばってましたよね。テニミュネタがちらっと出てきた時客席が盛り上がってました。